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ファーディナンドもビックリ!移籍金高騰の一因となったボスマン判決とは?

      2015/06/26

元イングランド代表DFリオ・ファーディナンドはTwitterで近年の移籍金高騰についてこう述べている。

「イングランド人選手は移籍金が高すぎる!馬鹿げている!スターリング(リヴァプールFW)は確かにポテンシャルはあるが、4000万ポンドや5000万ポンドは…アグエロ(マンチェスター・シティFW)は3800万ポンドで、サンチェス(アーセナルFW)は3200万ポンドだよ」

ファーディナンドもビックリ!の近年の欧州移籍市場。スポンサー収入にテレビ放映料、スタジアムのチケット収入にグッズ収入などなど。スポーツビジネスなるものはこれからも拡大していくであろうし、それはそれは、10年前や20年前に比べたら、お金の使い道も違ってくるだろう。しかし!移籍金は異常なほど上がりすぎている!!

近年の高額な移籍金で話題になったのがレアル・マドリードFWガレス・ベイル。彼の移籍金はなんと9100万ユーロ(約118億円)だ!とレアルが言っているが、「それ以上だったのではないか?」「いや、もっと低いだろう」など様々な情報、意見があるようで。

というのも、レアル側からすれば、主役はC.ロナウド。そして彼の移籍金は9400万ユーロ。それを”脇役”として迎えるベイルが、ロナウドのそれを超えてはならず、超えていたとしても、ロナウドの面目を保つ為に、実際の金額を公表すべきではないとの考えがあったに違いない、と電車で隣の大学生が話していたりとかなんとか(笑)

C.ロナウドのレアルでの活躍については、改めて私から言うことはないと思いますが、ベイルについては、果たしてその活躍に見合う移籍金だったのかな?と疑問符がつく方もいるかと思います。

ここで興味深い統計を見てみましょう。 

これは今夏、マンチェスター・ユナイテッドに移籍するのではないか?と噂がどこからか出ているベンゼマとベイルのスタッツ記録。

これによれば、今季リーガ・エスパニョーラにて、ベンゼマはベイルよりも出場試合数が2試合少ない。得点はベイル13得点に対し、ベンゼマ15得点。

そんなことよりも何より注目すべきは、「TOTAL SHOTS」と「SHOT ACCURACY」の部分。ベイルは総シュート数が84本で、そのうち枠内に飛んだシュートは46%。ベンゼマの総シュート数は57本で、枠内シュートは53%。本数で言えば、ベイルのほうが枠内シュートの数は多いが、それだけ打っているから。ベンゼマがそれだけのシュートの打つ選手だったら…という、たらればはやめておきましょう。

しかし、どちらが試合で”使える”お得な選手であるかは、サッカーをあまり知らない方でもお分かりいただけるかと。ちなみに、ベンゼマがリヨンからレアルへ移籍したときの移籍金は3500万ユーロ(当時のレートで約47億円)。

とはいえ、数字で計れないのがスポーツであり、サッカーという競技。数字には現われない見えない献身的なプレーをしている、というのもあるので、一概に「ベイルの買い物は失敗だった」なんてことは口が裂けても言えない。(笑)

ただ、ベイル移籍以来、というかそれまでもあったが、近年の移籍金は確実に高騰した。それも異常なほどに。ファーディナンドがびっくりするのも十分に頷ける。

欧州歴代移籍金ランキングなるものを皆さんも調べてみるといいでしょう。歴代TOP10のうち、10年以上も前に移籍した選手はジダン(7500万ユーロ)とフィーゴ(6150万ユーロ)だけ。あとの8選手は09年夏の移籍以降。ジダンとフィーゴがどれほどの選手であるかは、彼らの活躍を見れば、説明する必要もないでしょう。

もし、C.ロナウドを除いた7選手がジダンやフィーゴのそれ以上か?と問われれば、答えは確実に「NO」だ。

では、なぜこんなにも移籍金は高騰するのか?それはベルギー人のボスマンさんというある一人の人物が大きくサッカー界を変えてしまったから。

簡単に説明すると、サッカー選手であったボスマンさんは、契約満了になって移籍しようとしても、クラブ側が提示された金額を見て「移籍金低いよ、移籍はなしね」という、いまで言う「移籍金なし」というのは存在しなかった。クラブ側が選手の保有権を持っていたため、契約を満了しても、選手が自由に選択できなかった。

そこでボスマンさん、「プレーもできないし、新天地求めても移籍できないし、ふざけるなー」ということで訴訟を起こします。結果は完全勝訴。しかし、この結果はクラブにとって最悪の結果であり、ボスマンさんを欲しい!なんていうクラブはいなくなりました。だって、移籍金とれなくしちゃったんだもん、経営難になっちゃうし(笑)

そこでボスマンさん、今度は弁護士のデュポンさんとタッグを組んでUEFAとベルギーサッカー協会を相手に訴訟を起こしたんです。その内容が

①契約満了したらクラブは何もできないよ、選手に自由に選択させてあげてね。

②EU圏内のリーグでは外国人選手の人数制限を撤廃しようよ、EU国籍の選手の移籍自由化ね。

欧州裁判所はこれを認めた。

このとき、歴史が動いた。

まず、EU圏内での移籍の自由化、移籍金の撤廃、各リーグの外国人枠の撤廃などが行われた。そこで黙っていないのがクラブ側。じゃあそれならと、移籍金高くしたり、複数年契約したりして、なんとか選手を引きとめようと必死に。

そこで登場するのが金満クラブ。中堅クラブはそのように高く設定された移籍金を払えるはずもなく、レアル・マドリードやバルセロナといったお金持ちクラブがごっそり選手を買い漁った。それが次第にマネーゲーム化。どんどんと移籍金は高くなっていった。

これがサッカー界を変えてしまったボスマン判決と言われるものであり、現在の移籍金高騰の一因ともなっている。

また、クラブの宣伝のためだけに「高額移籍金でこんな選手獲得しました!」という広告を出すために、わざわざ高い移籍金を払って獲得するケースも。マンチェスター・シティのロビーニョやモナコのファルカオなど。レアルの例は…あげなくても皆さん、もうお分かりですよね。

移籍金高騰はまだまだ様々な要因があります。あとは皆さんで調べていただけたらと思います。

いくら移籍金高騰しているとはいえ、今季プレミアリーグでのスターリングの成績でなぜ5000万ポンドもの価格がつくのか不思議で仕方ない…

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