【RBライプツィヒ】戦術・フォーメーションのオタク?ナーゲルスマンのポジショナルプレー・ビルドアップ解体新書

【RBライプツィヒ】戦術・フォーメーションのオタク?ナーゲルスマンのポジショナルプレー・ビルドアップ解体新書

とうとうCL4強を果たしたRBライプツィヒ

当時5部のサッカークラブを、誰もが知っている飲料メーカー「レッドブル」が買収したのが2009年。

金に物を言わせた、とはいえ、11年でCL4強は簡単に成し遂げられる物ではない。

そんなRBライプツィヒだが、選手獲得に投資しまくって、めちゃくちゃスーパースターを11人勢揃い、みたいな感じではない。

どちらかと言えば、むしろ、あまり名の知られていないような(とか言ったら失礼)、いや、知っている人は知っているが、メッシ、クリロナって凄いんでしょ!?くらいの海外サッカー知識しか持ち合わせていない人からすれば、誰それ、状態。

そこで2人の監督登場。

1人はラルフ・ラングニック。もう1人はユリアン・ナーゲルスマン。

前者についてはいつかどこかで、お話しするとして、今回はナーゲルスマン。

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戦術オタクのナーゲルスマン

若き青年監督として、ホッフェンハイムで監督キャリアをスタートさせたユリアン・ナーゲルスマン。

彼の特徴は、ITを駆使した近代的なトレーニング内容と、ポジショナルプレーを念頭に置いた変則的なフォーメーション。

特に、変則的なフォーメーションは、ドイツ国内のみならず、欧州全土にナーゲルスマン旋風を巻き起こしている。

ホッフェンハイムに好んで使っていたのは3-1-4-2。しかし、RBライプツィヒでは3-1-5-1(4-2-3-1)である。

ん、なぜ()で括ったかって?3-1-5-1は攻撃時のフォーメーションで、4-2-3-1は守備時のフォーメーションであるからだ。

RBライプツィヒのビルドアップ

RBライプツィヒの試合で、とあるビルドアップの一例を今回は紹介したいと思う。

このシーンでは、1人のアンカーがキーマンとなってくる。

ライプツィヒが今、ハマっているビルドアップの方法として、注目を集めて、敵を引き寄せたところで、フリーの味方へボールを走らせる、というもの。

これを中央だけでなく、サイドでも行う。

このビルドアップのポイントは、相手にボールを奪取できると思わせるところ。

サッカーは11人v11人、GKを除けば10人v10人と同数だが、現代サッカーではGKもビルドアップ(攻撃参加)に加わるため、ただでさえ攻撃側が1人多く、数的有利。

ライプツィヒは、それにさらに可能な限り相手を引き寄せ、ビルドアップを行う。

相手にボールを取れると思わせ、人数をかけてきて食い付かせたところで、フリーになった味方にボールを送る。

一見、簡単そうに思えるが、ピッチ全体を俯瞰し見渡せる視野の広さと、人数をかけてプレッシャーを受けても動じず、冷静にプレーできるテクニック能力の高さが必要。

ビルドアップは、個人能力ではなく、チーム全体としての共通理解・連携が必要で、特に、このビルドアップは難易度高め。

若き青年監督・ナーゲルスマンは何を目指す?

ペップ・グアルディオラのポジショナルプレーに影響を受けるナーゲルスマンに、ストーミング戦術(奪ったら早く攻め、取られたら早く奪い返す、を繰り返す。攻守の切り替えに重きを置いた戦術の1つ)のRBライプツィヒの監督が務まるのか、就任当初から疑問ではあった。

しかし、そこはナーゲルスマン。試行錯誤ではあるが、両方の戦術を徐々にではあるが、融合させつつある。

ストーミングには、相手にドン引きされると手詰まりになる限界があるので、そこでナーゲルスマン得意のポジショナルプレーがハマる。

まだ、完成形ではないが、ドイツサッカー的な、ロングボールを使ったフィジカルプレーも厭わないスタイルも徐々に見せてきている。

ただ、ライプツィヒは自陣でのミスから失点、というのが目立つ。これは当面の課題だろう。

ナーゲルスマン・フットボールの完成には、まだ時間がかかりそうである。

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