アーセナルはもう優勝することはできないのではないだろうか。ケガ人続出事情を見直さない限りは。
今期もヴェンゲル監督は選手のケガに泣かされており、早くもプレミア優勝争いから脱落の様相を呈している。
なぜ、こんなにも毎年のようにアーセナルにケガ人が続出するのだろうか。
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先日行われたノリッチとのリーグ戦では引き分け、これで3試合リーグ戦で勝ち星がないアーセナル。またCLのグループリーグ突破になんとか首の皮一枚繋がったものの、依然として敗退の危機にさらされている。
しかし、今季のアーセナルは開幕から極めて好調のスタートをきった。にも関わらず、ここにきて急激な失速。原因はアーセナルの毎年恒例となっているケガ人問題。ここ数年、セオ・ウォルコットはほとんど満足いくプレーをしていないし、もはや、いない存在になりつつある。チェンバレンとラムジーが先日の試合で復帰したものの、コシェルニーとサンチェスがケガで離脱。現在、ケガ人の数は10〜11人と言われており(誰がケガをしていて、誰がしっかりと試合に出れるか、私たちにもわからない笑)、ここ数年というか、アーセナルが最後にプレミア優勝して以来、ヴェンゲル監督は毎年のように頭を悩ませている。
今年も始まった、アーセナルのケガ人続出事例。 pic.twitter.com/wPaq0deZtL
— サッカー好きのための拾い読み速報 (@soccer_soku) 2015, 12月 2
ケガ人続出の原因については様々あるものの、大きな原因はおそらく「トレーニングでの過度な負荷」によるものではないか、との見方が強いようだ。『Daily Mirror』によると
「―運悪く負傷することもあるだろう。しかし、そうではないこともある。身体に負荷をかけすぎた結果、多くの負傷者が出ていたとしたら…、一度の練習量が多すぎるか、連続してプレイさせ続ける、練習させ続けた結果ということになる
―アーセナルの問題は、彼らの普段のトレーニングにある。特にプレシーズン中のトレーニングが問題だ。私は過去数年間、プレシーズンの期間中、多くのアーセナルの選手達と話してきた。彼らはプレミアリーグでプレイしている以上に、まるで海軍のように、トレーニングに励んでいる
―そのようにトレーニングすれば、確かに短期間でコンディションを整えられる。もし、段階を踏んで整えようとするのであれば、9〜10ヶ月間という長期間に渡って、コンディションを築き上げていくことになるだろう。アーセナルのやり方は伝統的なトレーニング方法だ。選手達はプレシーズン中に叩き上げられることになる。これは間違いなくアーセナルの抱える問題点の1つなんだ。短期間でコンディションを整えても、維持できるのは精々3〜4ヶ月だね
―豊富なトレーニング量によって、短期間で疲労は蓄積してしまう。疲労が溜まることで、身体の反応は鈍っていき、筋肉の運動にも影響する。身体のコントロールに間違いなく関係してくる
―長期離脱したウォルコットに何が起こったかを見て行きたい。アーセナルは彼を本当によく復帰まで導いた。復帰後25分・25分・45分と徐々に出場時間を伸ばしていったね。だから、コンディションを整える第1段階をクリアできたとは思うよ。しかし、アーセナルは週に1試合ではなく、2試合出場させるようになった。これでは、復帰段階にある選手のコンディションは整わない。6日でなくたった3日しか無い状況では、回復する時間が無いんだ
―アーセナルは16日間中5回も、90分間ウォルコットをプレイさせた。だから疲労が蓄積し、徐々に身体の反応も悪くなっていったんだ。疲労は前十字靭帯を断裂した最大の理由の1つだよ。彼の膝周りの筋肉にも疲労は蓄積し、そのおかげで膝事態にダメージが蓄積されるようになった
―ベンゲルがイングランドに来た時、彼のトレーニング方法は革命的だった。しかし、今イングランドのトレーニング方法は、かつてより発展しているんだ。彼は誠実な監督だ。だが、周囲の環境も革命を起こしているんだ。だから、今の彼らのトレーニング方法は平均的なものになり、時代遅れの方法で試合に臨むことになっている
―監督たちは鮮度を保ち変化し続ける必要がある。同じことをし続けていては、いずれ周囲から取り残されるよ」
とのこと。
当のヴェンゲルは「ケガ人続出については全く気にしていない」と言ってはいるものの、選手起用の選択肢が減るのは否定できない。
さて、持ちこたえることができるかアーセナル。